学生の書
小学4年生の課題 「正門」
力強い線でしっかりと書けました。止めるところ、はねるところがきちんと書けています。「門」の4つの窓も同じ大きさに書けました。
小学5年生の課題「展望台」
きれいな線で書けています。「展」は画数が多く縦長の字で、「台」とのバランスがとりにくいのですが、「台」を伸び伸びと書いています。
中学3年生課題「首尾一貫」
やわらかい線で行書の良さが十分に出ている作品です。中心線がきちんととれて4文字の位置がしっかりととれています。
大人の書
「河淡鱗潜羽翔」(隷書)
隷書は、横画を水平に書き、字全体が横長になるのが特徴です。行書、草書が右上がりに書くことが多いので、隷書にもそのくせが出て水平に書くことに苦労します。一画一画をとても丁寧に書いていて、きちんとした隷書体になっています。
「河淡鱗潜羽翔」(草書)
流れがよく、墨の潤渇もある作品です。一筆書きのように一気に書くところがありますが、よく書き込んでいます。
「あさみどり そめてかけたる青柳の糸に玉ぬく春雨ぞふる」
(あさみどり(利)そめ(免)てかけ(希)た(多)る青柳の糸にた(多)ま(末)ぬく(久)春雨そ(曾)ふ(不)る(累))
散らしがよく考えられて余白が生きている作品です。やわらかい線のなかにも力強さもあり、リズム感がとても良い。
「楓の芽もえほどけゆく小雨かな」
(か(閑)へ(反)での(乃)めもえほどけゆ(遊)くこさめ(免)か(可)な)
俳句を3行に書く連綿(つづけ字)です。線が単調にならないように、墨つぎや字の大小などに注意して、変化のあるきれいな作品になっています。